FP起業・副業をどうやって行くか !

目次

FP起業・FP副業


FPを副業で出来る時代になりました。


20年前、私は「Mr.FP」というFP起業する為のプログラムを作り、CFP、AFP、FP技能士1級・2級の方々にFPコンサルテーションの方法をお教えし、アメリカのFPの様に顧客サイドに立ち、FPの6ステップに沿って、有料でコンサルテーションを行うファイナンシャルプランナーを日本でも作ろうとしました。CFP、AFP、FP技能士ではFPとして必要な「金融知識」は教えてくれますが、FPコンサルテーションの為の「FP手法」は教えていません。 その為、日本では、FPの資格を取ったあと、「さてどうしようか?」となってしまいます。そこで、「FP手法」を習得して頂き、顧客サイドに立つFPとして起業して頂こうと考えたのです。

 

FP業はお医者さんと同じ「先生業」です。 顧客はFPの指導を受けたいと思い、FPに相談します。この為には相談を受ける場所、事務所が必要でした。 事務所を持つという事は今の日本で、少なくとも月15万~30万円はかかります。その上、助手や事務員を雇うと、それなりの出費です。なかなか、これを克服して稼いでくれるFPは多くはいませんでした。結局、保険の販売、証券の販売など、金融機関サイドに戻ってしまう方々が多くいました。

 

ところがここ何年かのインターネット・ツールの発展は目を見張るものもあり、事務所を持たずとも、助手・事務員がいなくとも、FP相談、FPコンサルテーションがWebを通して、出来るようになりました。FPとしてアピール(営業)するために必要なセミナーも、記事投稿・ブログ投稿もインターネットを通して実施できます。 FP業を、FPコンサルタント業を好きな時間に(例えば土日・夜間)、好きな場所(例えば自宅)で出来る、すなわち副業でもできる時代になりました。

FPコンサルテーション業務にはFPしか出来ない、FPしかしない仕事がある 


FPコンサルテーションには「FP手法」があります。 これにより、FPコンサルテーションにはFPしかしない、FPしかできない仕事があります。あるFPが書いているWebブログサイトに、FPは税理士や弁護士などと違いFP専用の業務がないと書いてありましたが、これこそFPとして「金融知識」は持っているが、「FPコンサルテーションの方法」は知らない典型的な例です。

 

FPは顧客(相談者)に①「金融知識」と②「FP手法」でコンサルテーションを提供します。FPの手法はアメリカのCFP Board が定めた「FPの6ステップ」で明らかになっています。 AFPなどの教科書の最初に書いてあるものです。 「え、そんなのあったかな?」とか「そうそう、あったけど忘れた」と言う方々も多いでしょう。 



残念ながら、AFPでもCFPでもFP技能士でもこの「FP手法」がしっかりとは教えられていません。 これはAFPのカリキュラムを作り、日本のCFP試験制度を作った私の責任が半分以上あるとは思いますが、FPの仕事、FPコンサルテーションで最も大事な「FP手法」すなわち「FPの6ステップ」の詳細な内容が教えられていません。


その為FPは「金融知識」だけに頼ってコンサルテーションするだけとなり、これでは顧問客が出来ないのです。 FPの収入の基盤となる顧問客からの収入がないため、なかなか収益を上げられないのです。 相談者を顧問客にするためには「FP手法」を使って、相談に乗る以外にはありません。 またそれゆえ、FPはFPにしかしない、あるいはFPしかできない仕事になるのです。 


FPの仕事の特徴としては


①    キャッシュフロー表及びグラフを作成する

②    問題点を導き出し、克服する為のファイナンシャル・ゴールを設定する。

③    ファイナンシャル・ゴールを達成する為のシナリオプラン(ライフプラン)と実行プランを作る


以上3つがあります。

FPの6ステップ


現在CFPボードが設定している「FPの6ステップ」は


第1ステップ 顧客との関係確立とその明確化

第2ステップ 必要データの収集と目標の明確化   

第3ステップ 現状分析と評価(問題点の確認)   

第4ステップ プランの作成                   

第5ステップ プランの実行援助                                 

第6ステップ プランの定期的フォローアップ


です。 但しCFP Board が設立された1985年から10年間は以下が6ステップでした。


第1ステップ ライフプランの確認                   

第2ステップ 資源の確認                                                 

第3ステップ 現状分析と評価(問題点の確認)              

第4ステップ プランの作成                   

第5ステップ プランの実行援助                                 

第6ステップ プランの定期的フォローアップ


1995年ごろからアメリカではFPと顧客とのコンプライアンスの問題がクローズアップされ、

その為、CFP Board は第1ステップにコンプライアンス、すなわち「顧客との関係確立とその明確化」を入れ、

顧客に必要な情報はきちんと表示しなさい、となりました。

その為に初期の第1ステップと第2ステップは統合され、

第2ステップ「必要データの収集と目標の明確化」となったわけです。

 

現在のFPの方々のほとんどは、1995年以降の

第1ステップ 顧客との関係確立とその明確化

第2ステップ 必要データの収集と目標の明確化

で、学ばれていると思います。

 

ただ私は、FPコンサルテーションの作業・手法を説明するのには、

第1ステップ ライフプランの確認                   

第2ステップ 資源の確認

つまり、古い6ステップの方が説明がしやすいので、今でも昔の6ステップを使っています。

日本のFPの方々はコンプライアンスへの対応はおおよそ大丈夫だろうという思いもあります。


FPは先生業  「有難う御座います」は誰が言う言葉か 


「ありがとうございます」は誰が言う言葉か

「ありがとうございます」は日常よく使われる言葉ですが、もちろんファイナンシャルプランナーと顧客の間でも使われます。 しかしこの言葉はどちらが言う言葉でしょうか。 この言葉を顧客に言っているFPがいたら、その人はFPの資格(あるいは肩書き)は持っているが、実際にファイナンシャルプラニングの実務をやっているわけではないと言っていいでしょう。 この言葉は、「顧客」が使う言葉なのです。ちょうど、患者さんがお医者さんに言うように。

 

以前独立FP会社を営んでいる私の友人が、彼の会社の社員FP(仮にA君としましょう)が今度やめると言ってきました。 私もそのA君を良く知っていて、彼はCFP資格者でもあり、人間的にもいいやつであったので、どうしてなんだと聞いたところ、彼には顧客がつかないということでした。 

 

ここでいう顧客とは顧問客のこと、いわゆる顧問料を払ってくれているファイナンシャルプラニングのお客のことです。  私がきちんとした方法でFPの顧客募集をやっているのかと聞いたところ、やっているという。 セミナーを開き、そこから顧客を事務所に招き、コンサルテーションをしながら顧問客へと導いているというのです。  

 

それなら事務所に相談にこられた顧客の7~8割は顧問客になるだろうと言うと、友人は、自分の場合はそうだが、しかしA君の場合は9割顧客にならないと言いました。 A君が面談する顧客はいつもそうだが別に怒って帰るわけではない、どちらかと言うとにこやかに帰っているというのです。 しかし顧問客にならない。 

 

そこで、友人も不思議に思い、ある時、隣の部屋でA君のコンサルテーションを聞いてみたそうです。 友人が隣で聞いているとA君は最後に「ありがとうございます」「どうぞよろしくお願いします」と顧客に言っていたというのです。  私は、友人に「それだね」と言い、お互いに、うなずいたわけです。

 

なぜならこの言葉「ありがとうございます」、「どうぞよろしくお願いします」は顧客がファイナンシャルプランナーに対して言う言葉です。 あなたが仮に胃が痛い、熱がある、寒気がするといった状態で、お医者さんに見てもらったとします。 診察の後、医者があなたに向かって「ありがとうございます」、「良く来て下さいました」、「どうぞよろしくお願いします」と言ったら、あなたはどう思うか。 ちょっとおやっ変だなと思われるでしょう。 「このお医者さん、ちょっとおかしいな」と。 あなたはきっとこの医者からは足が遠のくようになるでしょう。 あなたには「医者」はこういうものだというイメージがあり、それに対しておかしいと思うからです。

 

ファイナンシャルプラニングも「先生業」なのです。 顧客は「先生」であるファイナンシャルプランナーの「指導を、意見を」求めて相談にきます。 ファイナンシャルプランナーは先生として、専門家として顧客のために、顧客の立場で考え、指導を行う。 それに対し顧客は「ありがとうございます」「どうぞよろしくお願いします」と言うわけで、またそれに、すなわちFPコンサルティングに対しお金を払ってくれるわけです。 時にはお歳暮やお中元も贈ってくれるのです。  この「先生業」だということを理解しないとファイナンシャルプラニングは出来ないのです。

 

A君は元、金融商品の営業の仕事をしていました。 もちろん金融商品の営業では顧客に対して「有難う御座います」と言います。 しかし、ファイナンシャルプラニング業では反対に顧客が「有難う御座いました」と言うのです。 これは「業」つまりビジネス自体の性格の違いなのですが、A君はファイナンシャルプラニング業の性格を理解できていなかったわけです。 この違いを理解するかしないかが、FPコンサルティングが出来るか出来ないかの大きなポイントとなります。

FPコンサルテーションに必要なFPソフト


FPコンサルテーションでは顧客のキャッシュフロー表を作り、問題点を見つけ出し、その解決方法を示します。 これには計算、グラフ化などが必要です。これにはやはりFPソフトが必要です。WordやExcelだけで作るのは大変です。 現在では色々FPソフトが開発されているので、それらが利用できます。

 

但し、FPコンサルテーションで使うにはとても大事なポイントがあります。キャッシュフロー表の形です。 キャッシュフロー表で一番最初、つまり一番上に「収入」が来てしまうのはまずいのです。 これは残念ながらダメです。


 AFPやFP技能士で教えられているキャッシュフロー表は①「収入」が最初に来て、次に②「支出」、そして③「収支・資産残高」となっています。 これですと、最初に来る「収入」で何とか人生を生き抜こうという発想になってしまい、FPで一番大事な「顧客の人生設計・夢」がどこかへ飛んで行ってしまうのです。 「顧客の人生設計・夢の実現を援助する」というファイナンシャルプランニングの大前提がなくなってしまうのです。これは残念ながら、言い方は変かもしれませんが、ダメです、本当の話です。

 

最初に①「収入」次に②「支出」そして③「収支・資産残高」ですと、①「収入」それも、若い時の給与を基に何十年もの収入を計算し、それで生きていくプラン作成になりがちなのです。そしてそこでは「経費の削減プラン」となって、「夢の実現」はどこかへ行ってしまいます。 


キャッシュフロー表の最初、一番上には顧客の人生設計・夢の数値化である「支出」計画が来なくてはなりません。FPの6ステップの第1ステップで顧客の「人生設計・夢」を聞いているのはそのためです。 そうすると、キャッシュフロー表は必ず(と言っていいほど)人生のいつかの時にマイナスになります。 マイナスになっていいのです、それを長期的にどうプラスにしていくか、それがファイナンシャルプランナーの腕の見せ所で、FPの仕事の神髄です。

 

私はFPの何人かと話した時、キャッシュフロー表はマイナスにならないと言ったので、驚いて、理由を考えました。 そして、それは最初に①「収入」次に②「支出」そして③「収支・資産残高」のキャッシュフロー表を使っているからだと分かりました。

 


実は1968年にのちのAFPになる「FP養成講座」を週刊ダイヤモンドのダイヤモンド社と日本で初めて始めたのは私で、私がカリキュラムを作り、キャシュフロー表も作りました。すなわちキャッシュフロー表で最初に①「収入」次に②「支出」そして③「収支・資産残高」を作ってしまったのは私で、私に責任があります。 


当時、私はまだあまりFPコンサルテーションの実力は持ち合わせていなく、通常財務会計で使うキャッシュフロー表と同じにしてしまったのです。 


その後、FPコンサルテーションの実務を進めていくうちに、これはまずいと気づくのですが、後の祭りとなってしまいました。


FPコンサルテーションの実務ではFPソフトを使いますが、キャッシュフロー表の形は①「支出計画(夢の数値化)」、②「収入予想」そして③「収支・資産残高」だと思ってください。 このキャッシュフロー表の順序は非常に大きな違いを生みます。

その他のFPの為のインターネット・ツール


Webを使い、FPコンサルテーションを進める。 それゆえに、好きな時間に(土日でも、平日の夜間でも)、好きな場所から(自宅でも)FPコンサルテーションができる。 それを可能にしているのが、オンライン面談ソフトです。もう皆さんは普通に使われていると思いますが、Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、など多くのソフトが存在します。またこれらを使いセミナーも実施できます。 面談をスケジュールし、予約を受ける付けるソフトもあります。 料金の徴収にはStripeなどの便利なソフトも多数存在します。

 

また、これらソフトは日々進化しています。アメリカでも、これらソフトを使って多くのFPがその活動範囲を広げています。FPコンサルテーションには追い風です。まずはFPコンサルテーションの進め方を習得して、副業からでも始めて頂けたら嬉しいです。


FP副業の為のプログラム「FP起業・副業・独立プログラム」


FPを副業・起業・独立できるプログラムです。詳しくは(https://mrfp.tokyo/lp)

アメリカの様に顧客サイドに立ち、有料でFPコンサルテーションを顧客に提供するファイナンシャルプランナーとなる為のプログラムです。副業でも、主業としても結構です。AFP、CFP、FP技能士1~3級では「FPとして必要な金融知識」は教えますが、「FPコンサルテーションのやり方(FP手法)」は教えていません。 FP手法とともにFPコンサルテーションの豊富な経験から生まれた、教科書では勉強できないFPコンサルテーションの「コツ」が習得できます。


また、「FP起業・副業・独立プログラム」の卒業で、「FPコンサルテーションができますよ」という証明書である「認定FPプラクティショナー」の称号が与えられます。

FPとして顧客にアピールする場 「FPパビリオン」


FPが顧客にアピールする場として、「FPパビリオン」(https://shops.mrfp,site)を設立しています。 各FPは自身のブースをパビリオン内に設置し、相談チケットを売ったり、セミナーを宣伝したり、記事投稿・ブログ投稿などで顧客へのアピールを進められます。


顧客とのやり取りの場 「Mr.FP and Ms.FP」


FPが顧客とのメッセージのやり取りをしたり、FP実務研修ビデオを見たり、FPソフトを利用したり、いわゆるプラットフォームとして使えるのが「Mr.FP and Ms.FP」(https://mrfp.site)です。メンバーは無料でFPパビリオンにブースを設置できます。

 

私について(井畑 敏)


MBA取得の為、1971年アメリカに渡った私は、MBA授業の中でファイナンスの授業に魅了されました。 私はMBA取得後、なんとかファイナンスの世界で生きていきたいと考えていましたが、アメリカでのファイナンシャルプラニングの成長を聞き、日本でもFPを始めようと、1983年FP会社を設立しました。 そして、週刊ダイヤモンドのダイヤモンド社と出会い、ダイヤモンド社と共に、日本でFPを進めていくことになりました。

 

1986年、私が校長役としてカリキュラムを作りダイヤモンド社主催でFP養成講座をスタートさせました(これが、現在のAFPコースです)。 1987年、日本ファイナンシャルプランナー協会をダイヤモンド社と立ち上げ、担当の常務理事としてCFPをアメリカから導入しました。

 

ただ、AFP、CFP、あるいはFP技能士はFPとしての「金融知識の保有」証明ではあっても、FPとしての「FPコンサルテーション実務能力の保有」証明ではありません。 実際、AFP、CFPなどの資格を取っても、FPコンサルテーション実務の方法は教えられていないので、これからどうしたら良いかと迷い、困られる資格者がほとんどです。 そこで、「金融知識の保有」だけでなく、それを土台にアメリカのFPの様に「FPコンサルテーション能力の保有」をして頂きたく、長年の経験を基に「FP独立プログラム」を作りました。

 

金融機関あるいは金融商品販売機関の立場に立つFPではなく、アメリカのFPのように顧客サイドに立ち、有料でFPコンサルテーションを顧客の為に実施するファイナンシャルプランナーが日本で多く実現してくれることを目指しています。